こんにちは!占い師の光子です。
タロットで判断基準シリーズ、第三弾です。
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今回は心で判断するカード、【司祭】です。
まず【司祭】のカードは、
思考で判断する【正義】
(体)感覚で判断する【女司祭】
と同様に、2本の柱の間に座っています。
この描かれ方をしているのは、この3枚だけです。
もしかしたら2本の柱を「比較する2つのもの」
と捉えることもできるかもしれません。
そして【司祭】の足元の左右には、修道士が二人描かれています。
中央の人物が一人と、左右に二人の人物という構図は、【悪魔】や【恋人】でも見られます。
また【司祭】さんの身に着けているものや台座には、キリスト教的モチーフがたくさん描かれています。
具体的には、衣服や靴・台座の十字や、冠の上の3本の釘などです。
しかしこのカードは「THE HIEROPHANT」と名付けられています。
日本語では「司祭」と呼んでいますが、直訳すると「秘儀の祭祀」という意味です。
「秘儀の祭祀」ということは、キリスト教モチーフはたくさん描かれていますが、カトリックの権威者ではなさそうです。
一方、ウェイト版タロットよりも古くからある、
マルセイユタロットで、この5番目のカードについている名前はというと…
フランス語で「LA PAPE」
英語なら「THE POPE」です。
LA PAPE / THE POPE は、日本語では「教皇」の意味です。
カトリック教会の最高聖職者 ローマ教皇のことです。
ということは、元は「教皇」として描かれていた5番目のカードを、ウェイトさんはあえて「秘儀の祭祀」として変更していますね。
そこにどんな経緯があったのかはさておき、この変更が加えられたことで、
より「心から信じる、心や感情で決める」というニュアンスが強調されたように思います。
教皇は、カトリック教会の最高聖職者ですね。
信仰の頂点であり、権威者、権力者でもあります。
外交的には、天皇(皇帝)やエリザベス女王と同格の地位だそうです。
(とネットで見つけた記事に書いてありました)
こんな風に書くと俗っぽくなって、ヨハネ・パウロ2世が好きだった私としては、ちょっぴり悲しいですが…
教皇という立場が、ものすごい地位であり、権威であることは確かです。
一方の「秘儀の祭祀」は、あくまでも秘儀なので、祭祀としてのお仕事をがんばったことで、団体の中で権力を持つことはあっても、お金や広く社会的な地位が手に入ることはありません。
それでも、彼は彼が心から信じていることを、修道士たちに説いています。
自分が信じていることを疑いなく。
なぜなら、心から信じているからです。
【司祭】さんのお顔には
「でもカトリックの方がいいかな?」
「やっぱり仏教が正しいかも?」
なんて揺らぎがあるように見えますか?
(揺らいでるように見えてたらどうしよう?と思いつつ…)
【司祭】さんは揺らぐことなく、
自分が信じていることを真っ直ぐに信じています!!
そういうわけで、この司祭のカードは、
「自分が信じていることを信じる」
「心で、感情で判断する」
と読みます。
ところでSinsō Cardについての記事でも書きましたが、Sinsō Cardの中に、【司祭】似たカードが3枚あります。
『善』『信』『好』です。
それぞれ
『善』は、絶対的に良い・正しいと思うことを大切にするカード。
『信』は、自分を、誰かを信じるカード。
『好』は、好き・愛おしいの感情で決めるカードです。
『善』『信』『好』はそれぞれ違った意味ですが、タロットの【司祭】はこの3枚の意味を、全て持っています。
シチュエーションや周りのカードによって、どの意味をとるかが変わります。
違う意味の3枚に共通して言えることは、自分の心を大切にすることです。
「心から信じていることは何か?」ということです。
例えば、転職のお悩みのアドバイスに【司祭】が出たとしましょう。
この場合、
「本当に心からやりたい仕事は何か?」
もしくは
「今想定している働き方を、心は望んでいるの?」
というメッセージになります。
この場合、条件や転職のしやすさなどは度外視して、自分の心に聞いてみることが求められています。
3回に渡っての、タロットで判断基準シリーズは、今回で終わりです。
お付き合いいただき、ありがとうございました!
あなたの毎日が
今以上に素敵なものとなりますように。
光子でした。